圧着はがきとは、はがきの面同士を専用ののりなどで貼り合わせ、開くまで中身が見えないようにしたはがきのことです。ダイレクトメール(DM)によく使われ、通常のはがきよりも載せられる情報が多く、封書よりも手軽に出せる、という中間的な位置にあります。ただ、圧着はがきは「使えば反応が上がる」という道具ではありません。誰に、何を伝えたいかによって、向く場合と、通常のはがきや封書のほうが合う場合があります。この記事では、DMを出す側が「圧着にするかどうか」を決めるために、仕組み・種類・使いどころ・注意点を順に整理します。
圧着はがきは、折りたたんだはがきの内側にのりを施して貼り合わせたものです。受け取った人は、貼り合わせた部分をはがして開き、中の面を読みます。
通常のはがきは、宛名面と通信面の2面で完結します。これに対して圧着はがきは、折って重ねることで、見えない内側の面が増えます。一般に、通常のはがきの2倍から3倍ほどの内容を載せられるといわれています。外からは中身が見えないため、受け取った人が「何が書いてあるのだろう」と開いてみたくなる、という心理に働きかける効果も語られています。
もうひとつの特徴は、中身を他の人に見られにくいことです。請求や案内、当選の通知、会員向けの情報など、個人に宛てた内容を届けたい場面で使われてきました。クーポンや割引券、返信用のはがきを内側につける使い方もあります。DMとして使う場合は、この「開く」という動作と「情報量の多さ」を生かせるかどうかが、選ぶ理由になります。
圧着はがきは、折り方や貼り合わせ方によって、面の数や開き方が変わります。細かい名称は印刷の現場ごとに呼び方も違うため、ここでは考え方だけを整理します。
どの仕様にするかは、載せたい情報の量と、受け取った人にどう読んでほしいか、そして届け方によって決まります。具体的な仕様や、郵便として出せる条件は、内容によって異なります。仕様の判断が必要になったら、制作の段階で個別にご相談ください。
| 種類 | 載せられる情報の多さ | 中身の見え方 | 向く場面 | 押さえたい点 |
|---|---|---|---|---|
| 通常のはがき | 少ない | 宛名面・通信面とも見える | 簡単な告知、来店のお礼、案内状 | 個人に関わる内容には向かない |
| 圧着はがき | 中程度(折り方で増える) | 開くまで内側は見えない | 特典や詳しい案内を内側に入れたい、個人宛の案内 | 水濡れや保管に弱い。郵便の規定の確認が必要 |
| 封書 | 多い | 封を開けるまで見えない | 資料・見本・サンプルを同封したい、丁寧に伝えたい | 作業の手間が増える。関係の薄い相手からの封書は、開かれないまま終わることもある |
(読み方: 左から右へ、情報の量と手間が増えていきます。圧着はがきは、はがきの手軽さと、封書に近い情報量の中間にあたります。どれが優れているかではなく、伝えたい内容に合う形を選ぶ、という見方をしてください。)
圧着はがきは、「開いて読んでもらう」ことに意味がある場面で力を発揮します。
向く例としては、特典やクーポンを内側に入れて開く動機をつくりたい場合、価格や条件など説明の多いサービスを案内する場合、会員や既存のお客さま宛に個別の情報を届ける場合などがあります。外から見えない分、「ここに何かある」という期待を持たせやすい形です。
向かない例もあります。来店のお礼やセールの告知のように、ひと目で伝われば足りる内容なら、通常のはがきで十分です。サンプルや見本を同封したい場合は、封書のほうが適しています。また、折って貼り合わせる分、制作の工程が増えます。短い期間で出したい場合や、内容が何度も変わる場合は、通常のはがきのほうが扱いやすいこともあります。圧着にする理由を、「なんとなく目立ちそうだから」ではなく、載せたい内容から説明できるかどうかが、判断の目安になります。
圧着はがきには、通常のはがきにはない注意点があります。
どれも、事前に確認しておけば避けやすい点です。とくに郵便の規定は、制作を進めたあとで条件に合わないとわかると、やり直しになります。仕様を決める段階で、届け方まで含めて確認するのが安全です。DMの届け方や発送方法の違いについては、ダイレクトメール(DM)とはで整理しています。
圧着はがきは、作って終わりではありません。出したあとに、反応を見て次に生かすところまでが一連の流れです。
反応を測るには、出す前に「何をもって反応とするか」を決めておきます。たとえば、内側のクーポンを持参した人の数なのか、問い合わせの電話の数なのか、専用の申込ページへの入力なのか。これを決めずに出すと、あとから「効果があったのか」を振り返れなくなります。圧着はがきは内側にクーポンや申込の手段を入れやすいので、反応の測り方を設計に組み込みやすい形でもあります。
反応率の計算方法や、一般にいわれる目安、そして誰に送るかで結果が大きく変わる理由は、DMの反応率はどう決まるかにまとめています。届け方や測り方の改善は、DM反応率を上げる5つの視点をご覧ください。なお、圧着にしたから反応率が上がる、と言い切れる根拠は、一般には見当たりません。圧着は選択肢のひとつとして、相手と目的に合うかどうかで考えます。
圧着はがきを使ったDMについて、相手の決め方から制作、発送、反応の見方までを通して相談したい、というご要望もいただきます。
当社は、ダイレクトメールを含む11の媒体を横断して、エリアと目的に合った組み合わせを設計する立場です。圧着はがきを使ったDMの制作にも対応しています。原稿・デザイン・印刷から発送まで、一括してご相談いただけます。具体的な仕様は、内容や届け先によって異なるため、個別にお話をうかがいます。当社の取り組みはダイレクトメールのページをご覧ください。
圧着はがきは、貼り合わせて中身を隠すことで、通常のはがきより多くの内容を載せ、開いてもらう動機をつくれる形です。一方で、水濡れや郵便の規定など、確認すべき点もあります。形を先に決めるのではなく、誰に何を伝えるかから逆算して選ぶのが、DMを出す側の判断の基本です。
デザインの組み立て方はDMのデザインで決めること、手書きにするかどうかは手書きDM(手書き風DM)の効果と使いどころで整理しています。
圧着はがきは、はがきを折って面同士を貼り合わせ、開くまで内側が見えないようにしたものです。通常のはがきより載せられる情報が多く、個人宛の内容も届けやすい点が違います。一方で、水濡れや保管、郵便の規定に確認が必要です。簡単な告知なら通常のはがきで足りることも多く、載せたい内容から選ぶのがよいと考えています。
外から中身が見えないため、受け取った人が開いてみたくなる、と一般にいわれています。ただし、実際の反応は、誰に送るか、どんな特典や案内を入れるかで大きく変わります。圧着にしたこと自体で結果が決まるとは言い切れないため、反応を測りながら判断することをおすすめします。
資料や見本を同封したい場合は封書、はがきの手軽さで詳しい内容も伝えたい場合は圧着はがき、というように、伝えたい内容で選びます。封書は情報量の多さが強みですが、手間が増えます。また、関係の薄い相手からの封書は、開かれないまま終わることもあります。どちらが優れているというより、目的に合うかどうかで考えるのが基本です。
家庭用の機器や市販の用紙で作れる場合もありますが、通数が増えると貼り合わせの精度や作業量が負担になります。また、郵便として出す場合の規定に合うかどうかの確認も必要です。まず少ない通数で試すのか、通数が多くはじめから依頼するのかで、判断が分かれます。
郵便の規定(サイズ・重さ・貼り合わせの条件など)に合うかどうか、日本郵便の規定をあらかじめ確認してください。そのうえで、雨の日などの水濡れが心配な場合の対策、届け先の住所情報の管理、反応をどう測るかを決めておくと、出したあとで迷いにくくなります。