富裕層・高所得層へのDMを検討する際、多くの場合ネックになるのが「宛名リストをどう用意するか」という点です。オートロック付きの高級マンションのように、そもそも通常の配布方法では物理的に届きにくい相手も少なくありません。反応率が高いと期待できる層であっても、届ける手段そのものが用意できなければ施策は始まりません。この記事では、宛名リストがない状態からどう届けるかという考え方を整理します。
富裕層向けの施策が難しい理由は、大きく二つに整理できます。一つは、高級マンションの多くがオートロックなどのセキュリティを備えており、一般的なポスティングが物理的に建物内へ入れないという構造上の壁です。もう一つは、そもそも自社が高所得層の宛名リストを保有していないケースが多いという情報面の壁です。
この二つの壁が重なることで、「反応率が高いと期待できる層であるにもかかわらず、そもそも届ける手段がない」という実務上の課題が生じやすくなります。一般消費者向けの施策のように、エリア一斉のポスティングや折込を選べば済むわけではなく、届け方そのものを別の発想で組み立てる必要が出てきます。
こうした課題に対して、高所得層・経営者・士業といった属性のリストを提携媒体が保有・管理しており、そのリストを通じて個人名宛てでDMを届けるという方法があります。オートロックマンションのように通常のポスティングでは入れない物件であっても、郵便を使った郵送であれば個人名宛てで届けることができます。当社がお客さまに代わってリストを作成したり中身を把握したりするものではなく、提携媒体が保有する属性リストを活用して、狙いたい層へ個人名宛てで接触できるのが特徴です。なお、お客さまがお持ちの宛名リストへ送るサービスではありません。お手元にリストがある場合はダイレクトメールサービスをご利用ください。
これとは別に、宛名・住所のある個別リストに基づいて届けつつ、投函物自体には宛名・住所を記載しない無宛名DMという選択肢もあります。ただし無宛名DMは対応可否がエリア・条件により異なるため、個別にご相談いただく形になります。富裕層向けDMは個人名を印字して届ける点が特徴であり、無宛名DMとは「宛名を印字するかどうか」で使い分けるものと位置づけています。両者の違いを整理すると、下の表のようになります。
お手元に宛名リストをお持ちで、そのリストへ届けたい場合はダイレクトメールをご利用ください。
お手元にすでに自社の顧客・会員リストがある場合と、そうしたリストを持たない場合とでは、選ぶべきサービスが変わります。自社リストがあり、そのリストへ届けたい場合はダイレクトメールが適しています。一方、リストを持たず、公開データではたどり着けない高所得層・経営者層・士業といった属性へ新規に接触したい場合には、提携媒体が保有するリストを介する富裕層向けDMが選択肢になります。両者は「誰のリストを使うか」という一点で切り分けられ、併用する場面もあり得ます。
| アプローチ | 必要なデータ | 精度 | 留意点 |
|---|---|---|---|
| 個人名宛て(属性ベース) | 提携媒体が保有する属性リスト(お客さまのリストは不要・使用不可) | 個人単位で狙いを絞れるため精度が高い | 提携媒体リストの対象・件数はエリアにより異なる |
| エリア・属性セグメント(一般的なDM設計) | エリアの商圏データ(市区町村単位の公開集計値) | エリア内の傾向を踏まえた狙い方 | 個別物件・世帯を特定するものではない |
| 無宛名DM | 宛名・住所のある個別リストが必要(投函物には印字しない) | 個別住所を指定して届けるが、投函物には宛名を記載しない | 対応可否はエリア・条件により個別相談 |
(表の読み方: 上の行ほど「個人を特定して届ける」設計、下の行ほど「エリア・属性の傾向をもとに広く届ける」設計です。狙いの絞り込み方によって、必要なデータの粒度と精度のバランスが変わってきます。)
富裕層向けDMは、配布数そのものは一般的なポスティングや新聞折込に比べると少なくなります。ただし、属性の適合度が高いため、一般配布よりも反応の質を見込みやすいというのが実務上の考え方です。件数の多寡だけで施策の良し悪しを判断するのではなく、狙った層にどれだけ的確に届いたかという観点で評価することが重要になります。
また、同じ回に競合他社のDMが重ならないよう、提携媒体に空き枠を確認したうえで手配することも、反応率に影響する要因のひとつです(他社の予定がすでに入っている回はご希望に沿えない場合があります)。富裕層向けの高額商材は、複数社から同時期に似た内容のDMが届くと相対的に埋もれやすくなるため、送付のタイミングや競合状況への配慮も、量ではなく質を重視するアプローチの一部といえます。
富裕層向けDMの成果は、開封率や返信件数だけで判断すると実態を見誤りやすいという面があります。件数ベースで見れば一般配布より小さく出るのが通常ですが、実際に評価すべきは、そこから商談・面談につながった件数や、その後の検討度合いです。反応の「量」ではなく「質」、つまり商談化にどれだけ結びついたかという軸で施策を振り返ることが、次回以降の設計改善にもつながります。
届け方の設計だけでなく、送る側がどのような訴求・オファーを用意するかも成果を左右する要素です。富裕層・経営者層は情報収集に慣れている層であることが多く、一般消費者向けの訴求をそのまま流用しても響きにくい場合があります。商材の特性やお客さまが提供できる価値を、封筒の見た目や同封物のクリエイティブも含めてどう表現するかを、送付前に整理しておくことが望ましいと考えています。
送るタイミングや回数も、あわせて検討したい要素です。前述のとおり提携媒体への空き枠確認による競合配慮に加え、繁忙期・決算期といった受け手側の事情や、既存の営業活動・広告施策との重なりも踏まえて時期を選ぶことで、埋もれずに届く可能性を高めやすくなります。1回で終える施策ではなく、複数回にわたる接点づくりの一環として位置づけることも、検討の選択肢のひとつです。
対応エリアは主要都市圏を中心としており、詳細なエリア・件数については個別にご相談いただいています。当社がエリアページで公開している平均年収・高所得率等の指標は、市区町村単位の公開集計値であり、個別の物件や世帯を特定するものではありません。これらの指標は、あくまで「どのエリアに高所得層が比較的多い傾向にあるか」という大まかな傾向をつかむための材料です。
実際の富裕層向けDMのセグメント設計に用いる属性リストは、こうしたエリアページの公開集計値とは別に、提携媒体が保有・管理しています。エリアページを入口として大まかな傾向を把握し、実際の案件になった際には、より細かい単位での分析・検討を行うという流れになります。
エリアページで公開している平均年収・高所得率といった指標は、あくまで検討の入口として、どのエリアに絞って進めるかを考える材料です。ここから実際の富裕層向けDMを組み立てる段階では、狙う業種・役職・年齢層といった属性面の条件を整理したうえで、お問い合わせいただく流れになります。エリアの傾向を大まかにつかんでから、具体的な条件は個別の相談の中で詰めていく、という二段階で検討を進めていただく形が実務に合っています。
富裕層向けDMが向く商材としては、金融・保険・不動産といった高額商材、検討期間の長いサービス、既存の富裕層向け商材の新規開拓などが挙げられます。一般的な消費財や低単価の商材では、狙いを絞り込んだ分だけ母数が小さくなるため、反響が出にくい可能性がある点にはご留意いただきたいところです。商材の単価や検討期間の長さと、届け方の設計とを合わせて考えることが、富裕層向け施策を検討するうえでの出発点になります。
反応率の考え方全体はDMの反応率はどう決まるかであわせてご覧ください。
はい。高所得層・経営者・士業といった属性のリストは提携媒体が保有・管理しており、当社がお客さまに代わってリストを作成したり中身を把握したりするものではありません。このリストを通じて個人名宛てで届けることが可能です。なお、お客さまがお持ちの宛名リストへ送るサービスではありません。お手元にリストがある場合はダイレクトメールサービスをご利用ください。
主要都市圏を中心に対応しています。エリアによって対象セグメント・件数が異なりますので、詳細は担当者までお問い合わせください。
エリアページで公開している平均年収・高所得率等は市区町村単位の公開集計値であり、どのエリアに高所得層が多い傾向があるかという大まかな把握のための材料です。実際の富裕層向けDMのターゲット選定に用いる属性リストは提携媒体が保有・管理しており、案件になった際にはより細かい単位での検討も可能です。エリアページはその入口としてご覧いただく位置づけになります。